2015/05/11

ねだんのはなし


出展イベント続きでGWも終了ののち、
週末まで動き回ってちょっと一息ついています。



イベントでは作品を手売りするカタチになるので、出展中に感じたお金のことについて少し。
いろんな作家さんのいろんな考えや状況は違うと思いますので、あくまで私のことです。





と、その前に。

自分の作品に値段をつけるのは結構時間のかかる作業のひとつです。
作品に感じられる価値に見合うかどうかを自分の欲する金額、一般的な目線、原価…バランス諸々をふまえてあれこれ。


ガラスで器を作って販売を始めたころはその経験もなかったので、参考は身近な方々の相場でした。
シンプルなコップだったらこのぐらい。
手の込んだ花器はこのぐらい。
加えて工房を借りて作業するため事前投資が必須であり、自分がストレートに作品に必要だと思う金額よりも様々な数式を経て付けられたものでした。
この過程はとても勉強になったと思います。


アクセサリー制作が本格的になり始めて間もなく、新しいシリーズの値段を見直す機会がありました。


テーマはサスティナブル。
「私が、健康的に制作活動を維持する」ための金額です。
一見すると自分のためです。
そりゃそうです。生きていくんだもの。
でもそこに、
買って下さるお客様と、
販売を請け負って下さる小売店の方、
私が仕入れる材料屋さんも含めて利を得ることがテーマを貫く条件です。


以上、前置き(長いわー)





話をイベントに戻します。
作品を見て
「わー、かわいい!」

ぺラッとめくって値段を確認

「タカッ」
「うぬぬ、買いたいけど…」
「・・・(無言)」



この光景が何度となく目の前で起こります。
自分もですが、たいがい人は一瞬にして無意識に品物と値段とお財布事情が計れる能力があります。
そこから脳内会議を経て次の行動に。



以前までは選ばれなかったほうにばかり気持ちがいってしまい、
「やっぱり高いのかな」とか
「見合ってないのかな」などと
不安になっていたのですが、購入してくださる方がいるなかでふと、これで良かったんだと納得できたのです。



買うのは、安いからじゃなくて欲しいから。
買わないのは、高いからじゃなくて必要ないから。



手にとる方々の一瞬一瞬に触れて気付いた、そこがすべてというか、極論は縁のあるなしというか。
なので、不安にならずに思ったまま値を付けることが作品と私にピッタリのお客様と繋がる最適な方法なのだなと。
だからこそ慎重にもなるし迷うし、サスティナブルかどうかの結論は少し先になりますが。。。
こう思えるまでに時間かかったなぁ。
そしてまた、変わっていくこともあるかもね。



欲しくても買えないものは私にもたくさんあるので、買わない理由はこんなに単純ではないかもですが、それだって結局は「必要ない」んだと思います。
本当に必要なものって、その時その時に手に入ってると思ってます。
で、無駄な買い物したなっていうときもありますが、それはきっと無駄だったなーって思うこととかが必要だったんじゃないかなと思います。
違うかな。



このあたりまでくるとまたややこしくなるので、今日はこのへんでおしまーい。


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