2012/09/23

屋久島の念を京都で祓う(?) <後篇>


続き。   (前篇は コチラ

というわけで、2008年9月、友人Aと京都・心霊写真供養の旅。
深夜バスを利用して、三泊二日の強行スケジュール。
何せ今から4年前の話なので、ちょっとねじれてる部分もあるかも知れません。




一日目

もう普通に市内観光。不謹慎かな~ などと言いつつ、せっかくの京都なもので。
東本願寺、銀閣寺、清水寺、南禅寺、東福寺、…他の時に来た記憶とあいまって
正直はっきりしませんが、一日すっかり楽しんでしまいました。
でも、それぞれのバッグにはあの写真とネガが入っている変な二人。




そして二日目

いよいよ目的のお寺に向かいます。(確かその前後に、しっかりと嵐山 ・ 鈴虫寺にも行っている)
嵐山から西に向かって亀岡市へ、電車に乗ること数十分。
駅からさらにタクシーで、田園風景から山に入って細い道を登る登る。
このような場所にお寺が?というくらい人気もなくて、タクシーのメーターもガンガンあがるしで
色んな意味で不安になりました…




そして到着した、山の中に堂々とたたずむお寺。
歴史を感じさせる古い建物は、隅々まで丁寧に手入れがされていて、地味さが返って神聖さを
かもしだしていた。
迎えてくれたご住職は、40代後半くらいと思しき(髪型のせいで自信がありませんが)落ち着いた方。


本堂内の和室に通され、さっそく写真を見てもらうことに。
ご住職は写真が趣味とかで、そういえばホームページには花や風景がたくさん載っていた。
フォトルーペを覗き込み、片目を瞑って見る。見る。見る。 


そんなに見ますか? ってくらい、見る見る。


彼は、一体何を見ようとしてるんだろう。 無言でただ待つ友人と私。
そして見ること実に15分以上。(くらいに感じた)




そしてとうとう

ご住職 「あ、わかりました。 見えました。」

・・・ 「!?」

ご住職 「ここの所をよーく見て下さい。レインコートのキワのところ。」

・・・ 「??…… どれ…?」 (フォトルーペを覗き込む)

ご住職 「はなの先が見えます。」

・・・ 「はな? はなって? 何も見えないんですけどー」 
    ※この時点でも私は、人面の集合体でも見えちゃったらどうしよう、、と思っています。 

ご住職 「はなの、穴まで見えますでしょ。」

・・・ 「はなの穴? それはもしや鼻の穴のこと?」

そういうつもりで見ると見えてくるもので。



あー! これか!! 正体見たり。






 
 
この図だと、体勢にイマイチ無理があるかも知れない。
本物はもっと自然でお見事だったのだ。
 
 
 
 



ヒエェー 鼻じゃん、私の!! かろうじて穴も二個見える! こりゃ、肉眼では厳しいわ。
 
 

要するに、私は撮られたとき、体を向こう側にフザケて折り曲げたらしい。 バカバカ!
雨が降っていたのでレインコートを着ていて、そいつがガサガサしてパックリ切れて見えたのだ。
本人、全く記憶にございません。 あぁ、なんでこんなことしたんだろう。
そしてこんな京都くんだりまでして、こんな大事になってしまった。 は、恥ずかしい…
 
 
そういう写真じゃなかったという安心感よりも、とにかくここまで付きあわせた友人に申し訳ないのと
仰々しく供養という名目でやってきてこのオチというバカバカしさ。
まさに、穴があったら蹴落としてほしい。 友よ、そんな横目で見ないで~
 
 
 カメラは目に映るものを捉えるものなので、心霊写真はない、というのはご住職の持論。
そう見える現象とかトリックが、だいたいありますと。
それをお祓いだなんだと言って、高いお布施を要求されるケースもなくはないので、こちらに
来ていただいて良かったのでは、と救いのお言葉。
「それにしても今回は手ごわかったですねー。」 とちょっと満足気。 はいそうです 完敗です。


そして、せっかく来られたのだから、とお経を読んで下さることに。
大仏様に向かい、問題のブツを手前に置き、小気味よい木魚で般若心経を読むご住職。
の、背後に、並んで正座のふたり。
なんだかその状況が面白すぎて、ひじで友人を小突きたくなる衝動にかられる。
貴重な機会であり、ふざけた気持ちはないのですが、ここまでの経緯を思い出すと尚更おかしい。
家に置いてあった時に盛り塩してみたなーとか、霊感の強いという知り合いは何のことを言って
いたのかなー とか。  あぁ、そして今、京都の山奥でお経を聞いているなー とかね。




帰りは駅まで自家用車で送っていただき、さらに恐縮でした。心ばかりのお布施ですみません。
この場をかりて、本当にありがとうございました!と言いたい。
そうそう。友人がお札を一枚お願いして支払いを聞いたら、
「あそこの賽銭箱に適当に入れてくれたらええよ」とおっしゃる。
何とも素朴であたたかい対応に、前日周った市街のお寺以上の感動をいただきました。
後で調べたら、近くに登山のコースがあるそうです。 これはぜひまた行きたいな。


例の写真とネガは「処分はどちらでもいいですよ」とおっしゃったので、その時の判断でお渡しして
しまいました。
今思えば、手元に置いて珍道中の記念にしても良かったかも。


とにかく6年越しの謎は解け、晴れやかに短い旅を終えたのでした。
めでたしー


3 件のコメント:

L さんのコメント...

ふふふ なお話ですね(笑

studio trico さんのコメント...

とほほ です笑
見れば見るほどよく出来た写真だったんです。
あの鼻が見えていなかったら後味悪くて、二度と屋久島行けないかも。
すんごく素敵なところなんですよ。


あや さんのコメント...

なーんだ!前回のblogみてからずっと気になってたのよね。ピンとこないから実物見たかったな。
でも悪徳商売にひっかからないでよかったね。
チャンチャン。